「東ドイツ」の機械を輸入

  • 2013.08.04 Sunday
  • 09:09
 以前にも書きましたが、S技研はヨーロッパにお客さんが多かった。

http://boyakigoto.jugem.jp/?eid=18

その中で、旧東ドイツで機械を製造しているメーカーがあった。そのメーカーは自社の機械にS技研のIT技術を採用していた。

当時は、ポーランド民主化、ベルリンの壁崩壊、東西ドイツ統合、ソ連崩壊と東側世界が崩壊していく、激動の時代であった。この機械メーカーは、東側世界では一流のメーカーで、販路は東側世界、および、中近東などであった。

西側世界では別のメーカーが同種の機械を製造し、西側世界のマーケットをほぼ独占していた。

当時の技術水準でいえば、一般に西側の機械と、東側の機械は性能差は歴然としていた。東側はほとんど国家経済(計画経済)で運営されていたので、性能が問題となることは少ない。たとえて言えば、東ドイツの国民車トラバント、東ドイツの国民にはそれしか選択肢がないので、みんな争ってトラバントを買っていた。そして「満足」していた。しかし、一旦、西側の車も買えるようになると、トラバントは一夜にして無価値なポンコツと化してしまった。

その機械に関して言えば、東側では最高の機械であった、加えて、価格が安い。S技研とは以前から付き合いがあり、日本にも売りたいということになって、S技研が代理店になった。

当然、日本のお客さんの評価は「???」であった。第一、そういうメーカーが存在することすらほとんど認識されていなかった。どのお客様も、評価の定まった西側の機械を買いたがった。だが、どこの業界にも「新し物好き」「未知の物の可能性に賭ける」人がいます。それで、一台売れることになりました。価格数千万(あまりよく知らないのですが、5千万前後?)。未知数のものにそれだけの投資をするお客様は、当然、メーカーの可能性を信じて、そして、代理店の「本気度」を信じて購入を決断されたと思うのですが…

現実は、多くの方が心配した通り、その機械は、販売前の説明、それに基づく期待値にかなり届かない性能しかなかった。そういう場合、メーカーとお客様の間に入って、すこしでも事態を改善するように努力するのが代理店だと思うのだが…。担当役員(S.k氏)が機械納入後お客様を訪問したことはあったっけ…?僕は現場担当として5、6回は訪問したが、僕の権限でできることは限られているので、忸怩たる思いでした。

その以前に僕の勤めていた会社(日本人の会社)でも似たような状況になったことがあります。その時は、1年半くらい、最初はほぼ常駐、後半でも月に数日お客さんを訪問して、交渉や事態の改善に当たったものでした。最終的には、性能に不満は残っても、代理店さんも「そこまでやってくれたのだから…」と納得するのが、日本人の感性だと思います。(不合理といえば不合理なんでしょうが)

会社間の付き合いの度合いや、代理店歴の長短、儲かり度の大小、単純には比較できないでしょうが、やっぱり、お客様に「期待」を与えて契約した以上、その「期待」に応えようと努力する姿勢は必要なんではないでしょうか?

結局、その機械を買ったお客様とは、「出入り禁止」同然に、お付き合いが切れてしましました。お客様は、その機械で長く苦しまれたと思います。それが主原因ではないかもしれないですが、数年前に倒産されました。倒産後、同業の他の会社が、機械設備一式を引き取ったのですが、その機械は引き取られることはなかった。(30年前、40年前の機械が現役で動いている業界なので、導入して20年未満のこの機械は十分現役で使えなければおかしいのですが…)

「感性の違う会社に就職してしまったな」と思ってしまいました。
コメント
コメントする








    

calendar

S M T W T F S
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   
<< May 2017 >>

selected entries

categories

archives

recent comment

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM