さて、在日韓国人企業に勤務し始めて、最初は、普通に日本人の会社と思っていました。初めてちょっとおかしいのではないかと気が付いたのが、役員のSk氏が海外出張に出かけたとき。
海外の別の(出張先ではない)お客からファックス(当時はメールというものが普及していなかった。「パソ通」時代)でSk氏宛緊急の質問が入ってきた。上司であるSk氏に連絡しようと、滞在先のホテルに「ミスターS、プリーズ」と電話の取次ぎを依頼するも、「S?そんな名前の者は当ホテルには滞在していない」と断られてしまった。
後日帰国したSk氏にその話をしても、「ああ、そうですか」と取り合ってもらえない。???な気分でした。
あっそうか、通名か?海外のホテルでは、当然、本名(韓国名)の書いたパスポートで宿泊するわけで、日本名で電話しても繋いでもらえない、ということに気が付いたのは、まだ数ヵ月後という察しの悪い私でした。
それにしても、「私は韓国籍で、日本ではSと名乗っているが、本名はこういう名前です。今後海外のホテルに連絡を取るときは本名でお願いします。」と従業員に説明できないってどういうこと?また緊急のファックスが入ってきたらどうするの?今でも?です。(後でマネージャが話してくれたところによると、ある韓流スターと同姓らしいです。)
で、S技研は、在日韓国人のタウン誌みたいなもの(?)で従業員の募集広告とか出しているらしくて、面接者が訪ねてくることがときどきありました。そういうとき、彼ら同士では、「本名」で名乗りあっているのか、「通名」で名乗りあっていたのでしょうか?
会社にも、韓国名(日本風発音)を名乗っている事務員さんが一人いました。その子を訪ねてきた友人がいて、「あなたの通名は何ですか?」とか会話していたなぁ。私には異次元の世界でした。